箱根を知って楽しむ
箱根神社の鳥居が浮かぶ芦ノ湖
外輪山の奥にそびえる富士山
箱根の魅力
箱根は年間2000万人を超える観光客が訪れます。
箱根はなぜこんなに人気があるのでしょうか?
それは、都心から近く、大自然と温泉に癒される絶好の観光地だからです。
私は箱根の魅力に取り憑かれ、箱根が大好きになりました。
大自然の中をドライブするのも良し、ハイキングコースを歩き森林浴するのも良し、歴史ある旅館から新鋭のホテルに宿泊するもの楽しく、温泉に浸かってのんびりするのも癒されます。日帰り温泉だけでも良いですね。そして美味しいお店もたくさんあります。四季により変化する素晴らしい景色、富士山が見えるスポットもあります。私が体験した素晴らしい箱根を紹介していきたいと思います。
箱根の楽しみ方、あなたはどれを選びますか?
■箱根ゴールデンコース■箱根ゴールデンコース
箱根ゴールデンコースを知ってますか?ざっくりと箱根を体験できる観光コースです。 ↓小田急線各駅などを出発・到着
先ほどの上のリンクをクリックしましたか? 本当だったでしょう!!
好みの宿が見つかったら早めに予約することをおすすめします。なぜ?
あまりにもお得なプランだから、このプランの部屋数が少なくすぐに予約済みになる可能性があるからです。
↓↑箱根湯本駅 ↓↑強羅駅 ↓↑早雲山駅 ↓↑桃源台駅 ↓↑元箱根駅・箱根町駅 ↓↑箱根湯本駅 ↑小田急線各駅など出発・到着
このコースで行くメリットとして、箱根らしさを一気に体験出来るだけでなく、
「箱根フリーパス」を使って交通費を低く抑えることができるのがポイントです。
また箱根フリーパスは途中下車や何回でも乗り降り出来るメリットもあり、
対象の観光スポットの入場料の割引もあります。利用しない手はないですね。
一気に箱根の魅力を感じることができる素晴らしいコースなんですよ。
先に芦ノ湖(元箱根)周辺で遊びたいという方には、バスで箱根湯本から元箱根まで行く逆ゴールデンコースを利用すると良いでしょう。
この逆ゴールデンコースは混雑を避けて観光することができるメリットもあるので、お薦めです。
★ゴールデンコース(↓方向)・逆コース(↑方向)★
もう一つお得なポイントがあるので、ご案内します。先ほどの「宿+ロマンスカー」に「箱根フリーパス」を加えることで、
さらに箱根を満喫することができ、楽しめます。切符を毎回買うこともなくスムーズに乗り降りすることができるし、何回でも乗り降り自由です。
「箱根フリーパス」:8つの乗り物が乗り降り自由
大人:3,700円 子供:500円(2日間利用可)
ケーブルカー・ロープウェイ・芦ノ湖海賊船・箱根登山鉄道・箱根登山バス・東海バス(指定区間)・箱根高速バス・観光施設めぐりバス
こんなに乗れるので「箱根フリーパス」利用しましょう。
また、この基本コースにさらに肉付けすることで、
例えば大涌谷、強羅公園、彫刻の森美術館、箱根神社などの観光スポットを追加することで、
箱根の魅力を倍増させることができます。
そして最後に箱根湯本を散策しながらお土産を買うことで、間違いなく素晴らしい旅の思い出になる事でしょう。
■箱根へドライブに行く
箱根はドライブをするのに絶好のスポットがたくさんあり、ドライビングに満足できるエリアです。
箱根につながる道は大きくは小田原、御殿場、三島、伊豆からになりますが、
ドライブコースとして、外輪山の内側に入る道だけでも複数あります。
湯本方面から
- 小田原厚木道路
- 東海道_畑宿経由(県道732)
- ルート1(宮ノ下経由)及び湘南道路
- 箱根新道
- 箱根ターンパイク
三島方面・箱根峠方面から
- ルート1
- 芦ノ湖スカイライン
芦ノ湖大観インター・十国峠方面から
- 箱根新道(湯本経由)
- 箱根ターンパイク(湯本経由)
- 湯河原椿ライン方面
- 十国峠経由伊豆スカイラン
御殿場_乙女峠経由方面から
- ルート246〈県道138経由〉
- 東名高速御殿場インター〈県道138経由〉
- 長尾峠経由箱根スカイラン(湖尻峠)
- 芦ノ湖スカイライン(箱根峠)
- 金太郎ライン(南足柄〜箱根金時神社 2021年開通)
また、代表的なコースとして外輪山の尾根を走る
芦ノ湖スカイライン、は駒ケ岳、神山、金時山などを望め、芦ノ湖を見下ろし、富士山の眺望が素晴らしいドライブコースです。
ドライビングとしても楽しめます。箱根スカイランもメロディーラインがあり、富士山も絶景です。
また、箱根ターンパイク(アネスト岩田)は、伊豆大島や猿島などを眺めることができ、ドライブコースとしても素晴らしいところです。
大観山からは芦ノ湖と富士山のマリアージュを楽しめます。
それから、ワインディングロードとして国道1号 畑宿付近の七曲りがあります。Uターンカーブの連続になっていてドライビングを楽しむことができます。
ドライブに疲れたら、ゆっくりと温泉に浸かるも良し、美味しいグルメスポットもたくさんあるので心もお腹も満足させてくれます。
車で箱根に行くとすべて車だけの移動になりがちですが、駐車場に車を停めて、登山鉄道や、バスで移動することと旅に深みが加わり、
別の世界に出会うことができます。お薦めします。
■箱根に泊まる
魅力ある旅館・ホテルがたくさんあるのが特徴です
重要文化財認定の由緒ある宿から外資系のホテルまで多種多様です。
箱根七湯から始まった温泉宿が段々増え続け、引き湯でさらに温泉エリアが増えてきました。
それぞれの宿には特徴がありますが、箱根が初めての方にとっては、宿選びは楽しみでもあり悩むところでもあると思います。
目的にあった宿選びをすると良いでしょう。
クラシックホテルや特徴ある宿など、
その宿の魅力を味わいたいときは、宿から一歩も外へ出ず、私は宿内でのんびりと過ごすタイプです。
またオーベルジュ系の宿もありグルメ中心に泊まるのもいいと思います。
その宿の温泉(泉質)で宿を選ぶのもいいですね。
毎年、数件のホテルや旅館がオープンしていますが。新しい宿に泊まるのも楽しみの一つです。
<■箱根で日帰り温泉を楽しむ
日帰り温泉もたくさんあります。
町営から湯治目的まで幅広いです
ほぼ地元住人が利用するところもあります。
箱根の泉質は大きく分類すると4種類になるといわれていますが、細かく分析すると40種類以上もあります。
温泉は湯治目的以外では、ロケーションも気になるところです。
温泉の癒し効果は、様々な関連する要素が相乗効果となって、影響するといわれていますので、視覚的にロケーションの良いところを選ぶと特に良いと思います。
■箱根で美術鑑賞をする
外輪山の直径が8kmから14qの楕円形ですが、この狭いカルデラの中に美術館がたくさんあります。
・彫刻の森美術館
・箱根美術館
・成川美術館
・ポーラ美術館
・ラリック美術館
・岡田美術館
・ガラスの森美術館
・星の王子さまミュージアム(閉館)
・ポルシェ美術館(閉館)
・フェラーリ美術館(閉館)
・他
箱根の美術館はデートコースの一つになっています。
もちろん家族で行くのも楽しいところです。
都心の美術館と明らかに違うのはロケーションです。
美術館自体が自然と一体化しているところが多く、青空の下でのんびりできます。
私は、入館数だけを比べると、上野や六本木の美術館より箱根のほうが多いかもしれません。
また、箱根の美術館では、食事ができるところが多く。ゆっくりとランチやデザートを楽しむことができます。
■箱根でハイキングをする
箱根は一泊して温泉・食事・観光をするイメージが強いですが、 実はハイキングコースも充実しています。整備されている道が多いので安心して歩けます。 湖畔を歩く簡単なものから金時山などの外輪山の尾根を歩くコースなど多種にわたります。 旧街道の杉並道や石畳を歩いて歴史を感じたり、鎌倉時代の湯坂路を歩いて、当時の山越えの大変さを感じたりすることができます。 このように箱根らしいハイキングができるのが特徴です。
箱根の地形(カルデラ)
箱根を存分に楽しむ為に箱根の歴史を知っておくと旅がさらにおもしろくなるかと思います。 箱根の誕生から、温泉の発見、箱根権現(神社)が出来た山岳信仰などの歴史をまとめました。 簡単にご案内したいと思います。
箱根外輪山(古期)
300万年とか1500万年前と言われても何だか想像出来ませんが、現在の日本列島の形をしていない時代でした。現在の本土(本州弧と呼ばれている)らしきものがあり、フィリピン海プレートが北上し、海底火山で隆起( 伊豆・小笠原弧 )して出来た火山島が移動して現在の丹沢山地(伊豆・箱根・丹沢山地)を作り上げたと言われています。箱根湯本近くの神奈川県立生命の星・地球博物館ではそのあたりの知識を得ることができます。 その後、約40万年前に始まった火山活動により外輪山( 古期 )が、形成され、約5万年前ぐらいには、その内側に新たに外輪山」ができ、、中心部に溶岩ドームができるなど複数回の噴火が起きたようです。しばらくして仙石原に水が溜まり湖ができました。約3000年前には、水蒸気爆発によって大涌谷が生まれ、仙石原湖の半分以上が埋没、上流部( 現在の湖尻付近 )がせき止められて芦ノ湖が誕生したと言われています。それにより仙石原は湿地帯となりました。その後の複数の噴火により現在のカルデラが形成されました。私はこのカルデラこそが箱根の魅力の原点になっていると考えます。
箱根の歴史(山岳信仰)
都会の雑踏の中で仕事に疲れるとちょっとした癒しを求めたくなります。週末に気軽に行ける場所となると私は箱根を選びます。ドライブ、日帰り温泉、森林浴(秋には紅葉)、ハイキング(旧東海道石畳など)、美術館、湖、滝、湿地帯の植物、山々の絶景、史跡名勝など、癒しには十分な要素がたくさんあります。そして、箱根には何となく神聖なイメージを感じます。カルデラのほぼ中央にある箱根神社(箱根権現)があるからだと思います。いつの時からか私は元旦には箱根神社に詣ですることが多くなりました。箱根権現は、奈良時代757年高僧万巻上人が箱根権現を建立したとされています。この歴史を知るには境内にある宝物殿に行くと情報を得ることができます。国指定重要文化財である万巻上人坐像(平安時代)や箱根権現縁起絵巻(鎌倉時代)などの文献や宝物が展示されていて興味深い物を見ることができます。あまり知られていませんが境内の奥に万巻上人の供養墓があります。是非、お立ち寄りください。
箱根山は古代から山岳信仰の中心地で駒ケ岳の山頂に聖占仙人(しょうぜんしょうにん)によって開かれました。当時は社殿などはなく、自然物(山・木・岩)を祭祀場としていました。
- 神山を神が依り憑く御神体とした
→天津神籬(あまつひもろぎ) - 駒ケ岳を祭祀場とした
→天津磐境(あまついわさか)
現在駒ケ岳頂上にある箱根元宮は、1964年西武の堤氏により、「里宮(箱根神社)があるなら元宮があるべき」と寄進され建立されたものです。
山岳信仰の時代には社殿はありませんでしたが、神山が本殿とされるので元宮は拝殿の役割になります。
鹿島神宮の神宮寺を建立した万巻上人は朝廷の命を受け箱根山の山岳信仰を束ねることはになりました。そして箱根権現を建立します。九頭竜神社を建立したのも万巻上人で芦ノ湖に住みついて村人を困らせていた毒龍(九頭龍)を法力により調伏し、九頭龍は万巻上人に帰依したため九頭竜神社として祀られることになったという神話があります。この話を紐解くと湖に沿った山肌が崩れそのまま湖底に沈みこんだことから大波が発生し、それを毒龍が暴れているように感じたようです。その証拠として湖底に樹立した木が幾つも見られます。この湖中の木が神木として祀られることになります。
また、神木は湖中で黒くなり箱根にしかない黒木が特徴ある模様として箱根寄木細工を有名にしています。
箱根神社について調べるには、昭和5年から10年に「箱根神社大系(上下巻)※」が初代宮司・早山茂が刊行を企画し、当時の内務省神社局の監修のもと作成されました。作成には、創建を伝える最も最古の史料として鎌倉時代の箱根権現別当・行実(ぎょうじつ)が編纂した「筥根山縁起並序」が存在します。
※「箱根神社大系(上下巻)」は国立国会図書館のインターネットサイトから閲覧することができます。
箱根神社大系 「僧万巻上人坐像」平安時代前期
国指定重要文化財
箱根山所権現の僧形神像だという説もある。こちらは白黒写真だが、宝物殿では実物を見ることができる。
@国立国会図書館デジタル史料 社務所発行
箱根神社大系 「筥根山縁起並序」
@国立国会図書館デジタル史料 社務所発行
万巻上人の墓
駒ケ岳山頂 箱根元宮
箱根の歴史(箱根権現と鎌倉幕府以降)
平安時代の後期、源頼朝は平家との戦い(石橋山の合戦)に敗れ箱根山中に逃げ込み、
箱根権現(別当・行実)が救ったことから箱根権現と源頼朝との関係が生まれます。頼朝の妻は伊豆山権現に匿われます。
このことから箱根権現への崇敬が高まり二所詣へとつながっていきます。
鎌倉幕府について記録された「吾妻鏡」には、頼朝はお礼として箱根権現に早川荘を寄進し行実の恩に報いています。
その後頼朝が関東を平定して鎌倉幕府を開いてから、参詣道でもある湯坂路(※)が開道していきます。
湯坂路により、近辺である箱根湯本はその門前町として栄えることになります。
鎌倉の歴代将軍が二所詣として公式に参拝するのが習いとなりました。
鎌倉時代に箱根権現は火災により大半を焼失しましたが、鎌倉幕府により再建されています。
鎌倉時代以降も関東の武将に崇拝され、足利、北条、徳川家康などにより手厚く保護されています。
江戸中期以降、湯治が盛んになり武家だけでなく民衆の信仰も盛んになってきました。
明治元年神仏分離により箱根権現から箱根神社と改称されることになりました。
※奈良時代に官道である足利路が利用されていましたが、平安初期に富士山の噴火(802年)があり足利路がふさがれます。
その後一時的に箱根路が作られますが信仰者のための閉ざされた道となっていきます。
また湯坂道は現在、箱根のハイキングコースの一つになっています。
箱根神社 社殿
箱根の歴史(温泉)
早雲寺文書の「熊野権現願文」には、奈良時代の738年に、疱瘡が蔓延する湯本を訪れた釈浄定坊が 加賀白山権現を歓請し、十一面観音を安置したことによって温泉が湧き出て、人々の疱瘡が治ったと記されています。
熊野神社は温泉の守護神として祀られていて、神社裏手には横穴があり今も温泉が湧き出ています。
底倉の太閤の石風呂
1590年豊臣秀吉は小田原城攻略のためこの地に進軍、石垣城、築城の二か月の間、将兵の戦傷を癒すために造った(太閤の)石風呂
箱根温泉は全国的に見ても国内有数の温泉地です。
もちろん神奈川県では最も大きな温泉地です。
その歴史は古く、奈良時代に箱根湯本に温泉が発見されて以来、江戸時代には、湯本・塔之沢・宮ノ下・堂ヶ島・底倉・木賀・芦之湯が「箱根七湯(はこねななゆ)」と呼ばれるようになりました。現在では二十ヶ所になり「箱根二十湯」と呼ばれています。
1811年の「七湯の枝折」(巻小本)には、泉質や入浴法などが記載されています。温泉番付にも「箱根七湯」が選ばれていて、東前頭二枚目に芦之湯が記載され、「箱根七湯」ではないが姥子は二十二枚目に選ばれています。江戸後期には姥子をふくめて「箱根八湯」となっています。これら八湯はすべて自然湧出の温泉地です。
その後、明治時代には大涌谷からの引き湯で仙石原が加わり、さらに強羅・小涌谷湯のノ花が加わり十二湯になりました。また昭和以降、大平台・宮城野・仁ノ平・芦ノ湖・蛸川が加わり十七湯、さらに早雲山・大涌谷・湖尻を入れて「箱根二十湯」と呼ばわれるようになりました。
箱根温泉の泉質
2006年から2008年に小田原保健福祉事務所が採取した温泉実態調査によると、調査対象源泉257箇所で泉質が23種類であった。
過去の温泉分析データを含めると湧出する源泉の種類は、合計48種類となります。
源泉数の多い泉質順では次のようになる。
アルカリ性単純温泉 | 130源泉 |
ナトリウム塩化物泉(Na-CI) | 66源泉 |
ナトリウム塩化物硫酸塩泉(Na-CI・SO4) | 14源泉 |
ナトリウム・カルシウム塩化物硫酸塩泉(na・Ca-CI・SO4) | 9源泉 |
その他 | 38源泉 |
泉質を問わず共通する一般的適応症 |
筋肉・関節の慢性的痛み・こわばり |
軽い喘息、肺気腫 |
痔の痛み |
冷え性・抹消循環障害 |
胃腸機能の低下 |
軽症高血圧 |
自律神経不安定症やストレスによる症状 |
睡眠障害・うつ状態 |
糖尿病 |
軽い高コレステロール血症 |
病後回復期 |
疲労回復・健康増進・生活習慣病改善 |
泉質別適応症 |
各温泉(源泉)の「温泉掲示証」で確認しましょう |
同じエリアで同じ源泉が集中してはいるが、混在していて近い源泉でも異なる泉質がみられます。
詳しくは、下記で確認することができます。
神奈川県温泉地学研究所
箱根温泉の泉質・分布図(菊川城司)報告書
また、温泉の泉質、成分、適応症、禁忌症などを確認するには、個々の温泉の「温泉掲示証」(温泉の成分、禁忌症及び入浴上の注意事項掲示証)をみましょう。
温泉の泉質や適応症について興味ある方は、環境省の「温泉利用のいろは」をご覧ください。